第7章 こんな状況でさえ、流れる涙が無い
「…どうして」
「相手が悪すぎる。お前が敵う訳ねェ」
私の目的に、今まで誰も止めたり咎めたりしなかったのに。
いくら相手が王下七武海だからって、そんな風に言われなきゃいけないの?
「そんなの承知の上よ」
それでも私はやらなきゃいけないのだ。
その為だけにずっと一人で生きてきた。立ち止まりもせずに。
誰に何を言われようと、私は…!
「お前はあの男の恐ろしさを理解しきれていない。島一つ潰すなんて、あいつにとってただの暇潰しに過ぎねェよ」
「…なんであんたがそんな事わかるのよ」
まるでドフラミンゴを知っているような口調。私はそこに不信感を覚える。
トラファルガーは私の言葉に口を紡いだ。
そして、息を飲み。
「おれは元々そのファミリーにいた」