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【外科医】 キミ色に染まる  【完結】

第22章 何度でも、また私を見つけ出して



「なァ、アクア」

 しばらく私の涙を拭っていたローはゆっくりと口を開いた。

「お前と出会った頃に、おれがこう言ったのを覚えているか?」




“運命やら奇跡やら、あまり信じる性質じゃねェが…”

“おれはずっとお前を待っていた”




 初めて彼の船に乗ったあの日。

 私はその言葉の意味を理解できなかったけど。



「おれは…お前に会うまでずっと同じ夢を見ていた」
「…夢?」
「あァ。切なく笑う女がおれにこう言うんだ」





“もしも”


“この世界から私が消えてしまっても”


“どうか忘れないで”


“私はいつだって”


“あなたの中に生き続けるから”


“あなたを、守るから…”






 それは…私がドフラミンゴにやられたあの時、もう二度とローに会う事はないと彼に告げた言葉。

 それを夢の中の女が言った、って…



「紛れもない。おれの夢に出てきた女は…アクア、お前だ」



 運命も奇跡も、ここにはあったんだ。


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