第18章 貴方を愛してしまった
「………気持ち悪ィ…」
「だからもうやめなよって言ったのに」
べポの一言で始まった私とローの飲み比べ。
ローは大分頑張ったみたいだったけど、ザルの私には勝てる筈なく惨敗。
それどころか、二度吐いた彼にクルー達は唖然としていた。
「ほら、ロー。船に着いたよ」
「…あァ」
甲板からそのまま出てきてしまった所為で、飲むべき薬を置いてきてしまった私は、渋々船に戻らなくてはいけなくて。
「お先に」と席を立てば、テーブルに項垂れていたローが「おれも行く」と、覚束無い足取りだ立ち上がった。
一人で大丈夫だから、と何度も拒んだのに、酒の所為か普段より数倍我侭で頑固な彼は聞く耳持たず。
仕方無しに、今にも倒れてしまいそうな彼の腕を支えながら、船へと戻ってきた。