第16章 笑顔になれる言葉を持ち帰ろう
革命軍で冬身病の治療をしていたのは3人。
そのうちの一人が、あの夏島で会ったおっさんの息子。他の二人は反乱が起きた国の孤児だったらしい。
そしてその二人は、アクアやおっさんの息子とは比べ物にならない程の重症で。
ある日、何でもない時に倒れ、半年間寝たきり。
そしてそのまま、静かに息を引き取ったらしい。
“不安要素は一番身体に毒です”
アクアには言わないでくれ、とサボは言っていた。
それは正直、おれも聞きたくなかった事で。
“根拠は無い…だけど、”
知らなくていい。
“命を削る事は確かです”
知らない方が…いいんだ。