第13章 それは甘い束縛の音
「驚かせたね、サボくん。この二人は外で雨宿りしていて、僕が家に招いたんだ」
「はぁ…」
サザーランドさんにこの状況の説明を受けても尚、彼の前に立つ青年は怪訝そうに私たちを見ている。
まあ…それはそうだろう。
革命軍参謀総長…サボ。
名前は何度か聞いた事があるけど、こんなに若い人だとは思わなかった。
こんな若さで参謀総長とは、相当腕が立つんだと思う。
「紹介が遅れたね。サボくんを見て分かる通り、僕は元革命軍だ」
「あぁ、だろうな」
彼の登場でサザーランドさんの元職業は検討ついていたし、今更そんな事に驚く事もなく。私たちは冷静だった。
ただ一人を除いては。
「サザーランドさん…いくら元とは言え、そんな簡単に…!」
「ははッ。まあ、僕の話を聞いてくれよ」
「…」
あの参謀総長を黙らせるなんて。
現役時代のサザーランドさんはどれほどの権力を持っていたのか気になる。