第12章 貴方が救世主?
「ところで…おっさんは何の仕事をしてたんだ?」
ローが当たり前のようにそう尋ねれば、サザーランドさんは一瞬目を見開かせ、「あー…」と皺視線を泳がせた後、「まぁ、言わなければ話は進まないか」と少し観念したような声で。
「僕はね…」
ドンドンドンッ
「サザーランドさん!いますか!?」
玄関の扉が激しく誰かに叩かれた。
「あ、もうそんな時期だったかな?」
サザーランドさんは特に動揺する素振りも見せず、音のする方へ向かった。
「あぁ、いるよ。今開ける」
「良かった。島に海賊の船が停まっていたので」
声を聞いた感じ、若そうな男。彼の知り合いなんだろう。
だけど、サザーランドさんに会いにわざわざこんな場所まで足を運ぶとは、なかなかの…
「今、来客がいるんだ。気にしないでくれ」
「来客………!?」
扉から顔を見せた人物に酷く驚いた。
それは向こうも同じ様で、お互い見合って口を開いたまま。
「トラファルガー・ロー…!」
「革命軍…参謀総長…!?」
【貴方が救世主?】