第1章 密会【無神ルキ】
「いやっ…!」
恥ずかしさで逃げ出したくなる。
なのに…。逆らう事が出来ない。
さっきのキスで、身も心も溶けてしまったのかも知れない。
『これも…いらないな?』
ルキの手が名前の背中に伸びる。
ブラジャーもあっけなく取られてしまった。
恥ずかしくて慌てて手で隠す。
ルキはそれを楽しそうに見つめていた。
『恥ずかしいのか?』
「っ…はい…」
『ではここで止めるか?』
「…!」
『どうした?恥ずかしいなら止めてやる。物分かりのいい主人だろう?』
さらに不敵な笑みを浮かべてルキは続ける。
『このオレの手が、今お前が隠している場所に触れたらどうなるだろうな?』
「……。」
ルキに触れて欲しい。
めちゃくちゃにして欲しい。
名前はそう思っていた。
それでも恥ずかしさで本当のことなんか言えるわけがない。
何と言ったらいいかわからず、黙っていると
ルキが名前の髪を掴んで壁に押し付けた。
「いたっ…!」
『もっと本能に素直になれ』
「っ…」
『お前は今、何を望んでいる?ここで終わりにすることか?違うだろう?』
耳元で囁かれると何も考えられなくなってしまう。
理性が飛びそうになる。
『オレのこの指で、舌で、キバで、めちゃくちゃにされたいと…そう望んでいる…違うか?』
「…それ…は…」
『自分の口で言ってみろ。ご主人様、私をめちゃくちゃに犯して下さい、と…。なぁ?』
私が思ってることなんてお見通しなんだ。
すべて読まれている。
素直に従えば、ルキに快楽をもらえる。
自分の中のプライドがぐらぐら崩れていくのが分かった。
「あの…」
『何だ』
「わっ…私を……あの…お…犯して…ください…っ」
恥ずかしさで意識が飛びそうだった。
それでも、
好きな人に抱かれたいという本能が勝っていた。