第1章 密会【無神ルキ】
「んっ…」
今度は舌を絡ませる。
ピチャピチャといやらしい音が、脳を支配していく。
チュッ…ピチャ…
ルキの生温い舌が自分の舌に絡みついたかと思えば、唇を吸われたりする。
わざと音を立てて吸われると、恥ずかしくてされるがままになってしまう。
「んうっ…はぁ…」
唇が離れると、ルキの手が名前の上着に触れた。
そして焦らすようにゆっくりと裾を捲る。
「ちょっ…!?」
名前は驚いてルキを見る。
『これから何をするか…馬鹿なお前でも分かってきただろう?』
「えっ…?」
さっきのキスといい、いつもの吸血の時とは違う。
今までは首すじや手首、見えるところしか噛まれていない。
服を捲られるなど、初めてだった。
「血を吸うんじゃ…ないの…?」
『…確かにお前の血は魅力的だ。だが今日は違う快楽を与えてやる、身体にな?』
「えっ…どういう…こと…?」
『欲望にまみれたお前が望む事だ。さっきのキスも感じていたんだろう?…これからもっと気持ち良い事をしてやる』
「え…ちょっと…待って…っ!」
『大人しくしていろ』
名前の制止も聞かずに、
ルキは上着をたくし上げ、そのまま無理やり脱がせてしまった。
ブラジャーしかつけていない、名前の上半身が露わになる。