第1章 初登校
「はぁはぁ…お…お待たせ…」
晋「おう。遅かったな。息切らして大丈夫か?銀時がまだきてねぇんだ。まぁゆっくり休めよ。」
桜「そか…よかった!遅くなったから、怒られるかと思った…」
マンションの壁に寄っ掛かり、腕組みしながら待っていた晋助は続けた。
晋「おい、リボンすごいことになってんぞ。曲がってる。」
桜「あ…いそいで走ってきちゃったから…はぁはぁ…」
晋「仕方ねぇな。」
晋助はカバンを置いて桜花に近づくと、両手をリボンにかけ、綺麗に調節してくれた。その手で桜花の頭に触れると、走って乱れたロングヘアを整え出した。
晋「髪も乱れてるし…桜花はいつになったら女になるんだ?」
桜「だ…だってー!」
晋『あれ?こいつこんなに身長差なかったっけ?昔はもっと…』
銀「高杉てんめェェェエエエエ‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎」
全力疾走で飛び蹴りをしてきた銀時を交わし、晋助は続けた。
晋「銀時、てめー遅れてきといて飛び蹴りタァいいご身分だなァ」
銀「あたりめーだろうが‼︎‼︎テメェ妹分の桜花を手にかけようとしてただろうが!いよーにちけぇし、桜花顔赤いし、なんか少しはぁはぁしてるし、汗ばんでるし、お前頭撫でてるシィ!?」
桜「銀ちゃん違うって、私がいそいで走ってきて…」
桜花の言葉を晋助が遮るように銀時に話す。
晋「あーはいはい!じゃあそう思ってればいいんじゃねーか?めんどくせぇ。行くぜ桜花」
桜「う、うん」
銀「あ!桜花まで!まてよ!」
ぎゃーぎゃー騒ぎながらの登校。久々で笑顔が溢れる。この二人の隣が、一番落ち着く私の居場所だ。