第4章 四番隊のお仕事1
「あぁ?わかんねぇか?」
グリグリと頭を撫でながら顔を覗き込むと涙で潤んだ瞳で見上げてくる。
「こういうことしたくなるくらいに優姫が可愛いと思ってんだよ。そんな顔して誘ってるとほんとに襲うぞ。」
どうしていいのか解らないといった表情で俯く優姫に笑いが押さえられない。
こんな風に軽やかな気持ちで笑うのも久しぶりだ。
「よくわかんねぇが、霊力が暴走して意識を飛ばしてたみてぇだから、今日はここまでにして、帰ってしっかり休め。しっかり鍛練積んで意識を飛ばさねぇで霊力使えるようになったら、殺し合いの相手してやるから来いよ。」
今度はポンポンと頭を軽く叩きながら笑ってやる。
おずおずと顔を上げて「はい。」と申し訳なさそうに頷き、優姫はゆっくりと立ち上がる。
「訓練したけりゃいつでも来いよ。うちの隊士どもに稽古つけさせてやるよ。」
「ありがとうございます。」
やっと少し笑顔を見せて優姫は帰って行った。
何かに目覚めたみてぇな優姫がこの先どれ程強くなるのか楽しみだ。
優姫は俺の獲物だ。
誰にも渡さねぇよ。