第4章 四番隊のお仕事1
二日後十一番隊舎にやって来た瑞原は隊士の経過を確認したあと、まずは斑目一角の部屋へ向かった。
「こんにちは、斑目三席、四番隊の瑞原です。」
「おう、入れよ。」
「失礼します。」
部屋の中では斑目一角が斬魄刀の手入れをしているようだった。
「こちら頼まれていました血止めです。」
「丁度良かった、こっちにくれ。」
どうぞ、と一角に手渡すと彼は斬魄刀の柄の一部を外した。
そこには血止めの軟膏を入れる穴が空いていた。
「便利ですね。」
「おう。俺が自分で作った。残りの予備はあそこの棚に置いてくれ。」
「はい。」
部屋の壁に書物などが置かれた棚があった。
空いているスペースに軟膏の小瓶を置いた。
一角の部屋は無駄なく綺麗に片付いている。
棚に置いてある一つの書物が目に入る。
鬼道の指南書かな?いろいろまとめてあって読みやすい。
パラパラと捲って少し夢中になりかけていた。
「なんだ、気になるもんでもあったか?」
吐息がかかるほど耳元のそばで呟かれて飛び上がる。
「ひゃぁぁぁ!す、すみませんっ!」
慌てた拍子に足を滑らせた。
ぐらりと視界が傾く。
倒れる!!と目を瞑って覚悟した瞬間、力強い腕に抱き止められた。
「危ないぞ。そんな慌てんなよ。驚かせて悪かったよ。」
見上げるとすぐそばに斑目一角の端正な顔があった。
っ!かっ、かっこいい……じゃなくて!!
近いっ!!