第4章 四番隊のお仕事1
この目……
そうだ、あの時の顔も……
戦ってる俺を見たお前の顔。
そうだ、お前も俺と同じだろ。
そんな所にいて満足するはずがないんだよ。
ニヤリと笑うと更木は優姫の顎を掴んでその瞳を覗きこむ。
「燻ってるんだろ。力をもて余して、そんな目をしてないで、早くこっちに来いよ。お前がいるべきはこっち側だ。」
更木隊長はあとは勝手にしろとばかりに背を向けてスタスタと行ってしまった。
その言葉は優姫の心にさざ波のような動揺を残した。
その後は隊士達の怪我や不調の処置をして慌ただしく過ごした。
「昼頃までには隊士達の健康確認できそうだね。お昼ご飯を食べてから席官クラスの方々の確認に入らせてもらおう。」
「はい。では更木隊長に報告してきます。」
近くの隊士に更木隊長の部屋を聞き出し向かう。
「失礼します、四番隊の瑞原ですが、作業が一段落しましたので、」
「あー!優ちゃん、お腹すいたー!」
話の途中で草鹿副隊長が飛び付いてくる。
「え?!えっと、も、もうすぐお昼ですからお腹すきますよね。」
「うん、おにぎりと豚汁食べたい!!」
「え?は、はい。かしこまりました?」
「やったー!剣ちゃん優ちゃんがご飯作ってくれるってー♪」
えっ?あれっ?なんかおかしなことになってる……
チラリと更木隊長を見ると草鹿副隊長を横目で見ながら、やれやれという感じで……
でも、でも、草鹿副隊長を止める気配はない。
私の顔を見ると頼むな、みたいな困り顔……
これって、私がご飯作る流れデスネ……
十一番隊最強って草鹿副隊長なんじゃないの?