第13章 虎の愛
「無理するな。と言うより、無理させた自覚はあるんだよ……大人しくしてろ。」
くらくらと目眩で倒れた優姫を寝かせ直すと更木隊長はきまりが悪そうに呟く。
どうにも起き上がれないと観念した優姫は顔を染めながら横を向いて背中を丸め、できるだけ恥ずかしい所が見えないようにするのが精一杯だった。
後ろから更木隊長が背中をおしぼりで拭ってくれる。
流れるように拭く手つきに迷いがなくなんだか手慣れている。
つうっ……
あれこれ考えて油断していた優姫の背骨を辿る指。
「んあっ……」
ビクリと震える身体、慌ててチラリと更木隊長を見る。
おしぼりで身体を拭いながら素知らぬ顔でまた指を滑らせる。
「ふぅ、ん……」
どうしても漏れてしまう吐息。
恥ずかしくて涙目になって更木隊長を見る。
「更木隊長、もっやめて下さい……そんな風に触れないで……」
「お前の可愛いい身体が目の前にあるんだぜ、無茶言うな。少しくらいいい声聞かせて楽しませろ。」
「やっ!……あんっ!ダメですっ……どこ触って……やぁっんぅ……あっあっ……」
ベタベタになったあらぬ所を、いやらしい手つきで拭うと言うより触られ続けて声をあげ続ける羽目になってしまった。
無理させたからって言ってたのにぃ!!
終わる頃にはすっかり息があがっていた。
力尽きて抗議すら出来ずに涙目で睨むのが精一杯だった……