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その胸に抱くのは~BLEACH~

第10章 愛を請う


浴室に入って朽木白夜はため息をつく。
湯上がりの優姫の姿を思い出す。
血色が良くなって桜色に染まる頬。
濡れた髪が艶っぽさを増していた。


ただ、熱に浮かされたような瞳が気になる。
具合が悪いのだろうか……
食事の間も瞳が濡れて、どこか上の空だった。
頬も上気していた。


我慢できずに書斎で口淫させてしまった……
口でするのは初めてだと言っていた。
もしかしたら身体は既に男を知っているかもしれないが、彼女の初めてを一つ手に入れられたのは素直に嬉しい。
拙いながらも自分に快感を与えようと健気に舌を絡める優姫が愛しくて仕方なかった。


緋真とは数えるほどしか肌を合わせたことはなかった。
口でさせたこともなかったのだ。
彼女が初めてのように、女に口でさせるのは白夜も初めてのことだった。
その姿は猛烈な支配欲を満たすと同時に、そんなことまでさせている背徳感に目眩がするほどの快感を得た。

まさか、飲むとは思わなかったが……
白夜は頬を染めて緩んでしまいそうな口許を手で覆う。
可哀想なことをしてしまったが、同時に愛しくて、可愛くて仕方なくなり唇を奪った。
今までこんなにも心を動かされることはなかった。
我を忘れて唇を貪っていた。


今夜は優姫を存分に愛したいが、具合が悪いのではそうはいかないだろう。
欲しいのは身体ではなく心なのだから。
今夜は彼女をただ抱き締めて眠ろう。

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