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その胸に抱くのは~BLEACH~

第10章 愛を請う


おもむろに朽木隊長が着物の帯を解く。

えっ?ここで?昼間の縁側なのに、そんなことっ……


慌てて身じろぐ私を見上げて、顔を見た朽木隊長が心外とばかりに呆れた声をあげる。

「何を勘違いしている。着物が泥で汚れている。替えを持って来るから、脱いでおけ。」

「え?あっ!…………すっすいません」

朽木隊長は着替えを取りに部屋へ入って行った。
私は泥で汚れた着物を脱いで襦袢姿になる。
でも、庭先でこの姿は恥ずかしいな……

「すぐに汚れた着物は洗わせる。これでも……」

着物を手にした朽木隊長が戻って来る。
私を見たまま固まっている。


「あの?着物をお借りしてもいいですか?」

おずおずと尋ねると、ハッとしたようになる朽木隊長。
なんだろ?疲れてるのかな?

「すまない。これを着て、部屋にあがれ。」

なぜか焦ったような朽木隊長を不思議に思いながらも優姫は借りた着物を着た。


わぁ、凄く素敵な着物……


「少し早いが食事の準備をさせよう。できるまでは寛いでいるといい。書物でも見るか?」

「はい、いいんですか?」

「かまわない。書斎はこっちだ。」

スッと朽木隊長の手が伸ばされる。
当然の様に手を繋がれて頬が熱くなる。
まるで恋人にするような仕草に嬉しくなる。
朽木隊長は貴族で、本当ならこんなこと許されない……
でも今夜は、今夜だけは朽木隊長が言うように只の男と女として過ごそう……
この方に求められるまま、溺れてしまおう……

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