第1章 悪戯心はほどほどに
私を抱き上げたままの敦。こんな状態の敦を止められるのは赤司君しかいないが、どうやらその赤司君はこの騒動を見に来てはいないらしい。
「あー、敦君?」
「さっちんから聞いて急いできたんだけど、なにしてたのー?」
話し方はいつもと同じ、力の抜けそうな話し方だがその中に怒りが込められていることに気付く。
「いや、冗談だ。冗談」
「弥生は、冗談で峰ちんとキスするんだー?」
「いや、してない。してない」
「告白もしたってー」
「ちょっとした悪戯心だ」
「もう、俺我慢しなーい」
「待てっ!!」
そう言った敦の目は真剣で、止めるのも無視してキスしてきた。
「ーッ!!」
ドンドンと敦を叩いて抵抗してもやめてくれる様子はなく、息が出来なくなってきたときようやく離してくれた。と思ったのだ。
「っ!!痛ー!!敦!!離せ!!」
息を整えていたらまた近づいてきた敦に固まっていると首に噛みつかれた。歯型の付いた首をみながら妙に納得しながら頷いた敦を涙目になりながら睨むと、物騒に笑っている敦がいた。
「これから覚悟しててねー。弥生?」