【進撃の巨人】 never ending dream R18
第23章 咽び泣く~決意~●
「こっちへ来て服を脱げ。」
振り返るサラに、リヴァイは冷たい視線を向けながらそう言い放った。
しんと静まり返った古城の部屋に響くその声は、恋人同士の会話とは思えぬほど、嫉妬と怒りに満ち溢れていた。
「…なんだ、君はまだ怒っているのか?」
ふふっと笑いながら、サラはそう問い掛ける。
もともと嫉妬深いリヴァイではあったが、こんなにも怒りを露わにする事は今まで一度もなかったであろう。
相手が自分の半分ほどの年齢の少年だったからなのだろうか。
じっとサラを見つめるリヴァイの三白眼が、いつもよりも鋭さを増していた。
「早く脱げよ。」
「君は恐いな…。」
「あまり俺をイラつかせるな。」
「額にキスをしただけじゃないか。」
「どこにしようが、キスはキスだ。」
まるですねた子供のようだとサラは思う。
しかし、リヴァイの嫉妬深さと強引さは、子供のそれよりも数倍厄介だ。
今夜は本部に帰れないどころか、眠らせてもくれないだろうなと、サラはシャツのボタンにゆっくりと手をかけた。
「リヴァイ兵長、恥ずかしいです。
兵長が、脱がして下さいよ。」
サラは冗談めいた口調で甘えてみせる。
しかし、そんな事でリヴァイの機嫌が戻るはずもなく、呆れた表情を浮かべながら舌打ちをする。
こうなっては従うしかないと、サラはジャケットを脱ぎ、ループタイを外した。
これからリヴァイが何をしようとしているのかは分からないが、こうして恥辱的な行為をさせたがるのは、きっと彼特有の“愛情表現”なのだろう。
そしてそれを受け入れてしまう自分も、恥辱的な彼の“愛情表現”が好きなんだろうとサラは思った。
リヴァイの瞳に見つめられ、熱を帯びはじめた肌を、サラは少しずつさらけ出していった。