第7章 スキということ。
月島side
仮入部期間は朝練には参加しなくていいとのコトで、翌日の放課後、僕は山口とめぐみと3人で体育館へと向かった。
「お願いしまーす。」
「……お願いします。」
「お願いしま〜す。」
山口とめぐみの声の間に挟まれながら入ると、昨日いなかっためぐみへと視線が集中しているのがわかった。
部活が始まり、キャプテンの横に立ってめぐみが自己紹介を始めると、一部の先輩達がざわついた。
その内容は別に、めぐみがサッカー部とバレー部のどちらに入部しようかと、迷っている上での仮入部だからとかではなくて、、
めぐみが生まれつき持っている、大和撫子のような純和風の雰囲気や色白の透き通った肌の事だった。
そう、つまりは、
『あの子、可愛くね???』
と、コソコソ話している先輩がいたってコト。
それは別にどうでもいいケド、、、
そんなコトにも気付かずに、ホントは人見知りなのに、必死で笑顔を作っているめぐみに、僕は苛ついた。
バカデショ?
案の定、めぐみの自己紹介が終わり練習が開始しても、めぐみのところへは3人の先輩が代わる代わるやってきていて…
僕を苛つかせた。
そんな僕を、もっと苛つかせる事件が練習終わりに起こった。