第1章 高校生
待ちきれない日曜日を過ごして、月曜日。
朝から、ドキドキしっぱなしだった。
授業中も、半分くらい上の空。
そして、やっと昼休み。
教科書を急いで片付けて蒼先輩を待つ。
「はるちゃん。」
「蒼先輩っ!」
「んー‥‥人、多いなぁ‥‥。こっち、きて。」
「はいっ!」
一階の廊下の端。
ほとんど人が来ないようなところ。
そんなところに、好きな人と二人きり。
冗談でなく、心臓の鼓動が聞こえるんじゃないかって思った。
「あのな‥‥勝ったら1つお願いきいて欲しいって言ってたじゃん?
負けちゃったんだけどさ‥‥やっぱり言いたくて。
身勝手だとは、思うんだけどな?あのな‥‥
はるちゃんのことが好きだ。オレと付き合ってくれませんか?」