Symphony of Love【イケメン王宮/裏夢】R18
第1章 First Experience/ジル
そうして、とうとう日が落ちて夜になった。
夕食の後、メイドさん達に体の隅々まで体を綺麗にされて、ジルから受け取ったベビードールを頭から被った。重力に従い、ふわりと裾が落ちる。
(っ、!……なんて恥ずかしい格好なのっ)
ブラもパンティーも身に着けず、身に纏うのは体が透けるベビードールのみ。鏡の前の私は、とてもイヤらしい格好をしていて、顔に熱が集まる。
(こんなはしたない姿で、レッスンなんて…)
ドキン、ドキン、と胸が脈打って、鏡を見るのが恥ずかしくて堪らなくなり、 私は思わずバスローブを羽織り、浴室を後にした。
◆◆◆◆◆◆
チェストの上にジルが置いていった蝋燭の台。
そこに蝋燭を一本立てて、ポッと、火を灯す。
(何…?すごく、良い香り)
甘い、ジャスミンの香りが部屋に広がる。
何だかホッとする香りに、ベッドへと腰をかけて蝋燭の火を見つめた。その時。
コンコン…。
静かに、部屋の扉がノックされた。
「プリンセス、ドアを開けますよ?」
私はジルの声に、バスローブのえりをキュッと握った。
「おや…、」
コツコツと靴音を鳴らして座るベッドの前まで来ると、そっと私の頬に手を伸ばしてスッと撫でる。
「私は、ベビードール1枚で待機するように言ったはずですが…?」
『っ!!……だっ、だって…恥ずかしい…もの』
顔が熱い、ジルの顔がまともに見られなくて、視線を外した。
「どうやら、男性経験は無いようですね。」
゛大丈夫です、私に身を委ねて下さい゛
妖艶に微笑んだジルは私の腰に手を添えて、ゆっくりとベッドに寝かせ、耳元で囁いた。低い声と吐息が耳にかかり、ぞくぞくと身震いをした。
『ジ、…ジル…?』
「はい」
『本当に、するの…?』
「えぇ…、大丈夫。痛くはしませんよ」
と、微笑んで唇を重ねた。