Symphony of Love【イケメン王宮/裏夢】R18
第1章 First Experience/ジル
1日の公務が終わり、辺り一面はすっかり日がくれて、オレンジ色の太陽の光が部屋に射し込んでいた。私はジルの入れてくれた紅茶口に含んだ。紅茶の良い香りが鼻腔をかすめ、ほっ、と一息するとジルが長い蝋燭をベッド横のチェストの上に置く。
「プリンセス、夜になりましたら、この蝋燭に火を灯してお待ち下さい。…それからこれを」
ジルが腕にかけていた物を受け取る。
それは何だかヒラヒラしていて、透けていて薄い淡いピーク色の生地に白いレースで縁取られている…下着?
『………?』
「ベビードールです」
私が悩んでいると、ジルが一言。
『……えっと、…?』
着るの?誰が……もしかして、………。
「……………………」
ジルを見れば、柔和な笑みを浮かべてこちらをみている、もしかしなくても、私が着なくてはいけないらしい。…でも、何の為に。
『…ジル、?』
私は恐る恐る問いかける。
「はい」
『これは、何の為に使うの?』
「夜のプリンセスレッスンの際に、身につけて下さい。もちろん、それ1枚のみで…」
『いっ、……えっ!?』
ジルが私の頬にスッと手を伸ばし、顔の輪郭をゆっくりと撫でる。その仕草に顔に熱が集まるのが分かる。
「プリンセスには日中の公務、レッスンに続き夜のプリンセスレッスンも受けていただきます。」
端正な顔に妖艶な笑みを浮かべて、顎のラインから首筋、鎖骨へと指を滑らせる。ブルッと震える私の体。それだけで゛何゛を意味するのかを分かってしまった。
『そっ、そんなの!』
「無理と言われましても、しきたりですので拒否は出来ません」
世継ぎを産むには、どんな殿方に抱かれても゛濡れやすい゛身体にしなければならないのです。
ジルはそう言い、静かに部屋を出て行った。
(そんな………私、………)
今夜、私は……。
不安が心を募らせ、渡されたベビードールに視線を移した。