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【ハイキュー】大王様の奴隷〜命令H〜【R18】

第2章 別れと継続


正面からじゃなくて、真横から抱きしめられた事で肩に先輩の胸が当たった。


引き締まった体の奥の、先輩の鼓動。


悲しそうな表情だったのに速い。


ヌルッと舌で舐められた後、強く吸われた刺激で、一瞬チクリと痛みが襲った。


「これでお前は俺のだ。もう触れさせんなよ……」


わかってる。


この人が今どんな思いかも、私がこの人を好きってことも。


でもお互いにわかってるんだ。


これから先、また私は岩泉先輩じゃない人ときっと体を交わらせる。


例え岩泉先輩に何を言われても、及川先輩がいる限り。


けど、だからこそ今しかないんだ。


「今しか、ないの……」


「わかってる。お前に好きな奴ができるまででいい。ここに戻ってくる時があるなら、それまでは……」


“俺の物でいろ”


離れてしまうし会えない。


お互いに何をしてるかさえわからないけど、大丈夫な気がした。


岩泉先輩なら、大丈夫。


「シホ、好きだ」


そっと唇を交わらせて舌を絡めあった。


親が帰って来るかもしれないから、それ以上のことはできなかった。


「メールするし電話もする。ちゃんと好きだから……心配すんな」


扉が閉まる寸前、岩泉先輩はそっと笑顔を見せて頷いた。


また、会う日まで。


けど次に会う時には、私と岩泉先輩はまたやり直さなくちゃ。


隣にいるのに抱きしめ合えない、背中合わせの隣同士に……。
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