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Dye D? 3

第25章 喪失  4






二人の間に嫌な空気が漂っていたのだ




その時だった

二人の耳に優しい声が聞こえたのだ



雪「相手の強さに圧倒されなければ

勝てると思う・・・・」



雪はベッドから身体を起こして

二人を見つめていた





錦戸「起きて、大丈夫なんか?」



錦戸は心配するように声をかけると

雪は小さく微笑むと



雪「休めたから、ありがとう・・・」




静かに雪は二人に頭を下げた




安田は少しそわそわしたように

自分の中にある疑問を雪に尋ねてみたのだ




安田「なぁ、敵の強さってなんなん?」




その言葉を聞くと

雪は悲しそうな表情を見せながら





雪「敵が欲しがっているのは

哀しみと恐怖だから

それで、アイツは強くなるの・・・・」




その言葉に二人は驚いた




安田「ちゅうことは、俺らが恐怖したら?」




雪「敵が強くなっていく・・・」





雪の言葉に安田と錦戸は言葉を失っていた





仲間もいない今、自分たちだけで

そんな敵に勝てるのだろかという

不安が安田を襲ったのだ



その時だった

錦戸の口から笑みと小さな笑い声が漏れ


錦戸「ほんなら、それを抑えたら

相手は弱いって事やんな?」




錦戸の強気の言葉に

雪は力強く頷いた




雪「私は、大倉さんの所に帰る事だけを考えて

逃げていた・・・・

逃げ回っている間にね

捕まえる機会はいくらでもあったのに

相手は弾かれるように手を引っ込めたの・・・」



雪は自分が逃げてる時の状況を

思い出すように話した



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