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Dye D? 3

第25章 喪失  4






安田の疑問に

錦戸は嬉しそうに笑いながら答えた



錦戸「精神の世界の勝敗は力じゃないやろ?」



安田「それって力は関係ないって事なん?」



錦戸「負けんって気持ちが強い方が

勝てるって思わんか?」




錦戸の言葉に

安田は苦笑いしながら言ったのだ




安田「亮ちゃん、俺にはよう分からんわ」





それを聞いた錦戸は

自分が上手く説明できない事に

少しイライラし始めた


しかし自分を落ち着けるように

ゆっくりとした言葉で説明をし始めた



錦戸「ここには、俺らの身体は来てないやろ?」



安田「おん、みんなの居る世界で眠ってるんやなぁ?」


安田の言葉に錦戸は静かに頷いた



錦戸「この世界に来てるんは精神だけやろ?」


今度は安田が静かに頷いた

それを錦戸は見て話を続けた




錦戸「精神の世界なんや、ここは」




その言葉にやっと

何か思いついたように顔を輝かせ



安田「やから、精神力が強いと・・・・」



錦戸「勝てるって事や!」



安田と錦戸は二人で顔を見合わせて笑った




しかし安田は更に考えながら

錦戸に聞いてみた




安田「でも、精神力が強いってさぁ

どなんしたらええん?」




安田の質問に錦戸は驚いた



実は錦戸も分かっていなかったのだ



錦戸「そ、そんなん負けへんって

思ってたらええんやろ?

ずっとさぁ」



錦戸の答えに安田は不服がある顔で


安田「そんだけでええん?」



安田の顔に錦戸は少し顔を赤らめながら



錦戸「な、なんやねん!」



そう言うと安田を軽く睨んだのだ

安田は睨まれて惚けるように

笑いながら



安田「なんもぉ」




その態度に錦戸は怒ったのか

安田を睨んだまま話さなくなった


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