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Dye D? 3

第25章 喪失  4





 錦戸と安田は屋敷の一番奥にある

いつもゲストに案内する部屋に隠れていたのだった




二人は疲れている

雪をベッドに寝かせていた




雪は疲れきっていたようで

ベッドに入ると直ぐに眠ってしまったのだった



錦戸はベッドの横の窓際に立ち

眠っている雪を見つめながら考えていた



この部屋は絶対に逃げる事は出来ない

特別な部屋だった

そして外から入る事も不可能だった




しかし

敵が自分たちと同じように

霧にかわるのなら

そんな事は何の役に立たないと

錦戸は思っていたが



しかしこの部屋は廊下からの一本道の奥くなので

敵が近づいて来たら直ぐにわかる

それを考慮して隠れる事にしたのだ





部屋の隅々なでも安全だと確認に動いていた

安田が錦戸の所に戻って来た



安田「・・・・・あっちの部屋も

大丈夫やったで」



ゆっくり歩いて安田が近づいて来た


安田の返事に錦戸は頷いて答えた




安田は眠っている雪の顔を見ると

独り言のように




安田「・・・・助けはいつ来るんやろ?」


その言葉が寂しそうに部屋に響いた

それが聞こえた錦戸は冷たく微笑むと



錦戸「俺らは吸血鬼やで忘れんなや」



そう言うと

雪の近くのベッドから離れるように

ゆっくりと歩き出した



そんな錦戸を見ながら安田は自分の不安を告げた



安田「ここは、どこか分からん世界やで!」



その言葉に錦戸は考えながら言った



錦戸「ここは、精神の世界って言ってたやんな?」



錦戸の言葉に安田は頷いた




錦戸「・・・・って事はやで」




錦戸は静かに考え始めた

安田は錦戸が何を考えているのか

理解できずに不思議な顔をしていた




錦戸「精神力が強い方が

勝てるって事やろ?」



錦戸はそう言うと偉そうに

ソファーに座ったのだ


安田は急いで

錦戸の前のソファーに自分も座ると



安田「えっ、どういう事なん?」



安田は錦戸の言ってる事が

理解できなかったのだ

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