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Dye D? 3

第23章 喪失  2





 ミナは食堂に来ていた

一人静かに座って

横山からだされる料理を食べていた




食べながらミナは違和感があったのだ

それが何なのか分からず

探るように横山をちらちらと見ていた





その事に横山が気付くと静かに口を開いた





横山「どうかされましたか?」




横山の言葉に

ミナは静かに首を振って答えた




ミナは正直横山が苦手だった




どんなに強がって見せても

この人は見抜かれてしまうと

直感で分かっていたから



下手な言葉で誤魔化しても

無駄だから言葉を使わずに答えた





ミナはため息を静かに付くと

目の前のスープを飲もうと

スプーンを動かした時に

ある事に気が付いたのだ




自分が使っているスプーンに

隣に立っている横山が

歪んで映っているのだ





ミナ「!!!!!!!!!!!!!!!!」




吸血鬼なら映らないと言っていた事を

頭で思い出しながら

驚いた顔で横山を見た





彼だけは吸血鬼ではないのか?

ミナの中に疑問が生まれる





横山はミナが自分を見る顔が驚いているのに

気が付き不思議に思ったが

ミナの持っているスプーンに

自分の姿が映っているのを見て

妖艶な微笑みを見せた




横山「・・・・・・・」





完全に人に戻った

横山はその事をしっかりと受け止めた



今から明日のこの時間まで

この客と自分はなんら変わらない



バカバカしい運命の時間が始まったのだ




その微笑みと無言の横山にミナは恐怖した





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