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Dye D? 3

第46章 喪失  10






その姿を見て誰もが驚いた

村上は必死で涙を拭きながら

笑っていたのだ




横山「雛?」




村上は涙を拭きながら



村上「なんもない・・・」



いつもと違う村上に安田は焦るように

近づいて行った




安田「えぇ、どないしたん?」




すると寝ていた渋谷が

寝返りをしながらボソッと言ったのだ



渋谷「お前らが帰って来て嬉しいんやろ?

やっと前に戻れてさ・・・」




その言葉に

安田と錦戸は苦笑いして俯いた


どれだけ心配をかけたか

知って苦しかったのだ




すると横山は

寝ている渋谷の側に歩いて行くと

少し開いてるスペースに腰をかけたのだ



渋谷「イタッ、つうか狭いやんけ!」



怒りながら言う渋谷に



横山「お前も、おつかれさん・・・」



横山は渋谷をチラッと見て言った




渋谷「・・・・・・」



何も言わずに自分を睨む渋谷を見つめ




横山「まぁ、またよろしくな」


そう言って微笑んで目線を逸らした



渋谷「よろしくされるんやったら

女の方がええ・・・」




そう言いながら笑う渋谷に

横山も笑っていた





その時だった

横山以外の吸血鬼の耳には聞こえたのだ

仲間の焦る声が



その音に反応して

村上が動いた


村上「あれは、大倉の部屋か?」


そう言うと部屋を飛び出したのだった



錦戸「何かあったんか?」



村上に続いて錦戸も部屋から走り去った



安田「はぁ

落ち着く暇はないなぁ・・・」



そう言うと安田も部屋を出た





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