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Dye D? 3

第46章 喪失  10







残された渋谷は

ゆっくりと身体を動かしながら

起きると動かずにいる

横山を見ながら言った



渋谷「大倉の部屋から

叫び声が聞こえたで

俺らも行くか?」




その言葉に

横山は寂しそうに頷いた



それを見た渋谷は言ったのだ



渋谷「今は人間でも

お前は吸血鬼やろ?」



その言葉に横山は渋谷を睨んだ


渋谷にはその視線が嬉しかった

彼の負けん気は消えてないと

知ったから・・・




渋谷は更に言ったのだ



渋谷「俺にはさぁ

ちゃんと匂ってるで

お前の吸血鬼の匂いがな・・・・」



そう言うと

立ち上がり歩き出したのだ



するとその言葉に

横山は笑いながら



横山「吸血鬼にも匂いがあるんか?」




笑いながら後を歩く横山に



渋谷「全てに匂いはある

それを他の者は感じ取れんだけや」



横山は面白そうに笑った



横山「それをお前は

感じ取れるって事か?」



渋谷「そういう事や・・・

お前にも味合わせたいわ・・」


苦笑いする渋谷に横山は冷たく言った



横山「けっこうや」



その言葉に渋谷は微笑んだ

すると横山は質問したのだ



横山「それじゃ

今からの匂いも感じ取れるんか?」



その言葉に

渋谷の表情は真剣になり

瞳を深紅にしたのだ

そして静かに言った



渋谷「プンプン匂うで・・・」




渋谷は妖艶の微笑みをした

前を見据えている横山に言ったのだ




渋谷「強烈なトラブルの臭いがな・・・」



そう告げると

自分の進めてる足を速めて

大倉の部屋に急いだのだ




その少し後ろを歩いていた

横山も微笑みながら




横山「それは楽しみやな・・・」



そう言うと渋谷同様に足を進めて

大倉の部屋に急いだのだった


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