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Dye D? 3

第28章 喪失  7





しかし

雪は震える声で錦戸に言ったのだ




雪「実は私は・・・・

まだ他に何かあると思うの・・・」




錦戸「他に?」




雪は静かに頷いた



雪「女の勘だけど・・・・」



そう言いながら

雪が深紅の瞳を見せた時だった




部屋の扉が

大きく体当たりされるような音がしたのだ



三人は驚いて

一斉に扉を見ると


扉の取っ手が

嫌らしくガチャガチャと回されるが

鍵がされてるために開かない

音だけが不気味に響き続けたのだ


その扉を見て



錦戸「とうとう来たか・・・」



深紅の瞳と牙を覗かせて錦戸は呟いた




安田「遅いぐらいやなぁ・・・」



安田は答えるように返事した

しかし扉の様子を見ていた雪の表情は

悲しそうになったのだ



雪「・・・・・やっぱり」





錦戸と安田は

その言葉に引っかかり感じたので雪を見ると





雪は二人に静かに微笑み



雪「私がここに来た理由が分かったの・・・」



その雪の言葉をかき消すように

扉の取っ手を回す音が大きくなっていく




錦戸「来た理由?」




錦戸は雪を見つめた



雪「・・・・女の嫉妬」



そう言うと

冷たい視線で敵がいる扉を見つめたのだ




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