第47章 永遠に美しく。
思わず手で首を隠す。
「どうして隠しちゃうんですかぁ?」
彼女が手を重ねてくる。
「あったかい…国見くん、まだ、私の血が吸いたいですか?」
彼女が前かがみになりいたずらっぽく笑いながら云う。
「それは…うん」
「じゃあ、どうぞ」
つむぎが国見に手を差し出す。
「え?」
のけ反る国見。
「その代わり、私にも国見くんの血をください」
つむぎは笑いながらサワサワと国見の手を撫でた。
その手つきには言い知れぬ情感を持っており『今までこんな感じでつむぎちゃんに触れていたのか?』と落ち込む。
――それ程に彼女の手には熱がこもっていた。
「初音さんの血は喉を潤してくれました。でも目覚めて…あなたを思い出したら…たまらなく…たまらなく…興奮しました」
ハァ、と熱い息を吐き、国見の体を抱き締める。