第40章 あなたとワルツを。
くっつく私に岩泉先輩が不思議そうな顔をする。
「具合悪いんか?」
私は首をふる。
「そか…」
それ以上聞いてこない先輩にくっついて、ただ気持ちをおしころす。
泣いたらいけない。
でも泣きそうだ。
好きなのは間違いない。
付き合ってる。
恋人。
それに近い人がちょっといっぱいいるけど、彼氏なのは岩泉先輩だけだ。
特別なんです。
「つむぎ」
岩泉先輩が私を名前で呼んでくれた!
顔をあげると、手を握られ引き寄せられる。
唇が触れた。
嬉しくて私から首に腕を回す。
岩泉先輩は背が高いから座っててもちょっと伸びをしないと顔が遠い。
唇があったかい。
うっとりとしているとスルッと唇がずれる。
そして、顎を押し上げられあらわになった首を咬まれた。