第40章 あなたとワルツを。
それから、かな。
何か前より避けられてる。
いけない。
そう思いながらも何だかどうやってかけ違えたボタンを直していいか分からなくて。
そして今日。
こうして二人きりなのに。
ちょー久しぶりの二人の時間なのに!
気まずい!
「い、は、一先輩、良かったら私のお弁当食べます?」
もう食欲なんか0。
かたわらの野菜ジュース1リットルパックを引き寄せ飲みだす。
「大丈夫か?」
ちょっとだけ岩泉先輩が私を見る。
私は頷いて包みを取ったお弁当箱を差し出す。
岩泉先輩が受けとる。
一瞬手が触れた。
やっぱりドキドキして、冷えた心に熱いモノがこみ上げる。
でも泣いたら迷惑だしメイクはげる。
「美味いな」
岩泉先輩の言葉に頷く。
何か云いたい。
でも口を開いたら泣いてしまいそうだ。
代わりに岩泉先輩の背中に頭をくっつけて抱きつく。
大丈夫だよね?
私はこんな事許されない位に嫌われてないよね?