第2章 転入
其処には、一人の少年がロープを掴んで、海に溺れていた。
「ぎゃあああ!!誰かぁぁぁ!!ダンボールが水に弱いだなんて知らなかったよぉぉ!!」
少年の背後からには、鮫がいた。このままでは、少年が鮫に噛み殺されてしまう――。
ミクルはアキレス・ディードのロープを引っ張る。かなり重い。だが、僕がやらなくては――。
「ぐぐっ……!!」
ミクルは力を振り絞り、全ての力を放出させるほどに、ロープを引っ張り上げた。そして――
少年はロープを掴んだまま、デッキに倒れた。ミクルは少年が倒れたのと同時に、へたんと力無くその場に座り込む。
「はぁ……はぁ……。た、助かった……」
「だっ、大丈夫?」
「な、なんとか……。ありがとな……」
少年はずぶ濡れだった。赤い髪から、水滴がポタポタ垂れる。だが、少年はそのことには、気にしていないようだ。
少年は立ち上がり、LBXのいる手摺へと向かった。
「お前もありがとな、アキレス・ディード」
そう言ってバッグの中にしまう。それを見てミクルは
「君もLBXやるの?」
「ああ、俺、瀬名アラタ!」
「僕、青音ミクル!よろしくね!」
「ミクルもLBXやるのか?」
「うん、僕今日から神威島に行って、神威統合学園に転校するんだ!!」
それを聞いたアラタは顔を輝かす。
「お前もなの!?俺もなんだ!!」
「僕はオーディーンを使うんだ!アラタはアキレス・ディードなんだね」
「同じメーカーだな!!なぁ、ちょっと見せてくれよ!」
「いいよ、アラタのも見せてよ!!」
「いいぜ!!」
(瀬名アラタ……。ちょっと変わっているけど、仲良くなれそう……!!)
* * *
はい!!1章の初めからアラタ君の登場ですね。
なんかコロコロ沿い……ww
ヒカルも次くらいには登場します、きっと←