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光と闇に潜む龍【サボ】

第11章 Red snow


「俺とお揃いにする?」

「シルクハットは嫌だ。」

「じゃあそれともう一つ買えばいい。」

何故そんなに買わせたい・・・。

「どんな帽子が似合うかな?」

「中割れ帽子でいい。」

「似合いそうだな。」

多分それしか合わないと思う。

「この店帽子屋だって。入るか。」

サボは手を引いて中に入る。

「いらっしゃい。」

中には老人の店員が一人いた。

「中々いい帽子いっぱいあるぞ!これなんかどうだ?」

サボが被せてきたのは白い中割れ帽子だった。

「いいんじゃないか?私の髪の毛の色が独特だから決めやすいな。」

赤には白ってな!

「じゃあそれとこれも!」

サボが手に取ったのは同じような白いシルクハットだった。

「俺とお揃い。」

「ほんとに買うのか?」

「おう!」

でもいいか。

「じゃ、サボもこれ被れ。」

そう言ってサボに青い中割れ帽子を被せる。

「へへっお前もお揃いがいいじゃんか。」

「いいだろ?」

「ったりまえだ!」

サボが買ってくれた。

早速2人は中割れ帽子を被る。

「これいいな。」

「私も同感だ。」

再び手を繋ぎ町を散策したあと船に戻った。

「おっかえりー!ラブラブカップル!!」

コアラが2人を見た瞬間にニヤついてきた。

「お揃い買ったんだー。似合ってるよ?」

そしてサボの服にも気付く。

「サボ君のそんな格好初めて見た。」

「エスメラルダが選んだんだ。」

「さすが彼女!」

「コアラ・・・。」

そして持っているもう一つの帽子にも目を付けた。

「それサボ君と同じやつ?」

「そうだ。」

「そうだけど・・・。」

「じゃあ前みたいにサボ君と同じ格好してそれ被って!」

はぁぁぁ?

「嫌だよ。何でそんなこと・・・。」

サボはコアラの発言に乗ろうとしてるし・・・。

「エスメラルダ来い。」

絶対着せるだろ。

「嫌な予感するからやめとく。」

「じゃ、こうして連れてく。」

サボがエスメラルダを抱きかかえると部屋へ連れ込んだ。

「着てみ?」

「何でだよ!!」

このド変態アホ総長が!!

「聞こえてるっつーの。」

「悪い、本音漏れた。」

「襲うぞ?」

またその脅しですか・・・。

「分かったよ。」

そういってエスメラルダは今着ている服を脱ぎだした。

「俺いんのに。」

「別に・・・。」
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