第27章 トラック事件の真相
パラパラとめくりながら、ハンコックの話を聞く龍輝は怪しいところがないか確認してるところだった。
トラックの荷物は全て指紋が拭き取られていて、運転手のみだけ。
それはお菓子などももちろん。
トラックの所有者は、つい最近亡くなった方のもので親族が探索願いを出していたところだった。
「わからん」
机の方に資料を投げると、天井を見上げた。
塩の情報は書かれてない。
最初からなのか、それとも途中なのか。
だが、水族館の中に流すとしたら、生物は全て死んでしまうだろうというのが、警察としての意見だった。
「妾は職員室へ戻らねばならんが。
誰かしらここへ迎えをよこそうかのぅ。」
「んー。
大丈夫。
もう授業始まっちゃうし、すぐに帰るよ」
「そうか。
何かあったら、ここへ戻ってくるんじゃぞ?」
「わかってるってー
前の学校よりは広いから迷子になりそうで…」
苦笑を浮かべる龍輝にハンコックは笑みを浮かべ、再度優しく頭を撫でた。
いつも通りの優しさに、嬉しそうな笑みを浮かべた龍輝にハンコックは悶え、ぎゅっと彼女を抱きしめた。