第24章 あたたかい、背中
バスケの後はいつも通りに帰宅準備を始めていた。
龍輝が一人で行動を起こすことなく、バスケを楽しんでいる姿にナミたちは安心をし、それぞれがバラバラに帰宅をはじめていた。
「いい?
絶対に帰りはトラ男君か、赤司君
黒子君と一緒に帰ること
わかった?」
「わかったって…
それ他の人たちからも言われてるって…」
「クク…
大事にされてると思え」
「えー」
ローからの言葉にため息混じりに、吐き出した。
途中までは彼らと一緒なのだ。
だから先に帰ったり、遅れて帰ったりなどと考えてはいなかった。
だけど、それでも心配性な彼らは改めて声を彼女にかけていた。
「まぁ、今日は俺たちも一緒だから安心しろって」
「ペンギン君たちが一緒にいるのはわかってるわ。
でもこの子がどこかのバカみたいに走り出すから心配してるの。」
「いや、俺、ルフィまでバカじゃないし…」
「だまらっしゃい!
まったく、黙ってトラ男君たちに着いていくこと!
わかった!?」
「はい…」
簡単に言いくるめられて、龍輝は渋々頷いていた。
彼女を怒らせたら怖いことは前世の教訓だ。
正直に頷いた彼女に少しだけ満足を示すと、ルフィたちとナミは帰宅していた。
ナミの姿が見えなくなって、龍輝はその場に寝転がっていた。