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トリッパーを退治する話

第17章 “海”の定義



「説明は受けた。
だが2つ、疑問がある」



次々と龍輝の心配をするメンバーに、最後であろうローの後に今まで黙っていた赤司が口を開いた。
今まで寝ていた龍輝はマルコに支えられながら起き上がった。
黙っていたのだ、何かしら考えはあるのだろう。
双子の兄はずっと黙ったままで、それが一番苦しくて堪らなかった。



「悪魔の実は海に嫌われる。
だが、龍輝は浸かってはなくて、被っただけ。
水が溜まった場所が海だとすると、何故龍輝は苦しむことになった?
それに、クザンって人が言っていた
『お前たちも、水の性質には勝てない』
これは、前世の海とこちらの世界の海は違うという認識で構わないな?」



赤司からの質問に龍輝は自身を支えているマルコを見て、また改めて赤司と視線を交えた。
透き通るようなその目の色と、自身を険悪するような目ではなく、知りたいことを知る。



「龍輝も悪魔の実の能力者だと聞きました。
ミズミズの実を食べた水人間。
僕が思うに、前世の世界では龍輝の力ってたぶんトップクラスだったと思います。
だからこそ、海軍の方も龍輝を知ってた。
水人間ですから、たぶん水になれて、扱うことも泳ぐことも出来た。
悪魔の実の能力者からすると、龍輝の力は大きくて、欲しい力。
そしてー」

「恐ろしい力。
テツの言う通り、私は水人間。
泳ぐことも水を扱って攻撃も出来た。
ある意味で最強の悪魔の実を食べたの」



テツからの言葉に龍輝は頷いた。
ミズミズの実の能力者は、自身の身体を水に同化させることもできて、その水に混じって泳ぐことが許された
海から好かれた悪魔の実だった。
攻撃も全て水。
対悪魔の実の能力者だと、不利な戦いを相手にさせていたことは確か、だった。
彼女自身にかけられていたのはaliveのみ。
生きて捕らえることが海軍の彼女への対応だった。


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