第11章 悪魔の実の能力者
龍輝はすぐに見つかった。
だが、海水を被ったため、彼女は横になって倒れていた。
「龍輝!」
「ロー!
あんたはダメだ!
麦わらもだからな!」
「ペンギン!
黙ってろ!」
ローの前に立ち塞がったのは、ペンギンで。
龍輝のそばにいち早く駆けつけたのは、赤司と、テツだった。
ぐったりとしている龍輝に鞄から取り出したジャージを着させた赤司は、抱き上げていた。
海水がなくなったのを確認したローたちはそばに寄ってきて、彼女の顔を覗き込んだ。
気配で察知したのだろう。
少しだけ目を開けると、力なく笑みを浮かべて、また目を閉じた。
「ここから一番近いのは学校か」
「ハンコックには連絡しておいたぞ。
すぐに風呂の準備をするらしい」
ルフィは携帯を片手に、ローに告げた。
「ナミ屋、ビビ屋」
「任せときなさいって。
先に龍輝をお風呂に入れててあげて」
「わかった
征十郎、助かった。
説明は後か、他の奴に聞いてくれ」
赤司から龍輝を受け取ると、ローは自身と龍輝をシャンブルスをして一刻でもはやく学校に着くことだけを考えていた。