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トリッパーを退治する話

第9章 おやじ




「さて、掃除も終わったし、帰ろうか」



赤司の声に、周りにいたメンバーはそれぞれ帰る準備を。
ビビは、使わせてもらっていた制服をルフィに返し、ナミは龍輝の肩から服をかけていた。



「あんた、見えるわよ?」

「えー?
ちゃんとサラシとか巻いてるから大丈夫でしょー!」

「そういうわけじゃなくて!
まったく。
いいから、羽織ってなさい」

「暑いんだけど…」

「だまらっしゃい!」


龍輝はナミの指示に渋々と頷き、肩からブレザーをかけていた。
ナミの行動は、男メンバーからするとありがたいことで、やっと落ち着きを感じていた。



「やっと出てきおったか」

「!?
オヤジ!」


体育館から出ると、夕日で染まっていたはずの廊下は何かによって、オレンジ色から黒へと変わっていて、視線を向けるとそこには白ひげ。
エドワード・ニューゲートが椅子に座り、隣には何人かの人物が立っていた。



「エース!サボ!」


その中に特定の人物を見つけたのだろう。
見る見るうちに笑顔になったルフィは走って彼らのそばまで向かっていった。

赤司は赤司で、親と共に参加するパーティーなどで見かけたことがある人物へと頭を下げていた。


「…一応聞くが、テツヤ。
あの方がお前の…」

「違います。」


赤司からの問いに、テツは即座に否定の言葉を発していた。
確かに双子の妹は、親父と彼に声をかけているが、産みの親ではない。


「グララララ
あれが、龍輝の双子の兄と、赤司財閥の息子か」

「!」


白ひげは、龍輝を抱きかかえると、自分の膝の上に乗せ、こちらを見ていたテツと赤司へと声をかけていた。

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