第6章 とある少女の語り
担任が、愛のわがままを聞いてくれる先生だったのに、ハンコックに変わった。
彼は嬉しそうにハンコックの名前を呼んだ。
ナミもビビも、彼は名前で呼んでいる。
長年の付き合いの女性だけ、名前で呼んでいる。
そりゃそうだ、あんなにイケメンで、女性の扱い方も中学生とは思えない行動。
彼もたくさん苦労してきたんだろう。
あぁ、愛が彼女になったら、彼はそういった困ることもなくなる。
美男美女なんだから、誰も近寄って来なくなるんだから。
愛はもっと、たくさんのイケメンに囲まれることになるんだから。
もっともっと、可愛くしなきゃ。
ハンコックの、白ひげの「姫」は、愛のこと。
白ひげにも愛が姫だということは知られているんだ。
私を守るために来てくれたんだから。
でも、ナイトは彼だけで十分。
私は姫になって、彼はナイト。
最高のシナリオ。
私はずっとイケメンに囲まれ続けていくのだから。
でも、テツに双子の弟っていたかしら?