第4章 ムチャをするな
「とりあえず名前ちゃん、お腹見せなさい」
「い、嫌です」
「別にいいじゃねーか、お前中学の時ビキニ着ただろ」
「それとこれとは別だわアホ峰」
溜め息を吐いた彼女はお腹を押さえて立ち上がり、「カントク」と相田の事を呼んでから別室へと移動した
どうやら同性にお腹を見られるのは良いらしく、そこで処置をしているようだった
「オレ達が着く前、何があったんスか?」
「…殴られた所を名前さんが助けてくれたんですが…その際に名前さんがお腹蹴られてしまって…」
「はぁ!?何なんスかそいつら!!」
「…明日顔、地面にめりこませるか」
「待って今誰っスか言ったの、怖いっス。え、誰なんスか!?」
そう黄瀬が騒いでいると相田と苗字が居る部屋から、「ああああああああ!!」とものすごい奇声が聞こえた
それには体育館に居た全員が驚き部屋の扉を見たが、黄瀬が1人ものすごいスピードで「大丈夫っスか!?」と扉を開けた
すると丁度苗字が傷を確かめるために服をたくしあげている真っ最中で、黄瀬は驚いた
彼女は目を見開いてからゆっくりと服を戻して、立ち上がった
「何覗きしてんだ犬の分際で!」
「痛い!痛いっス!」
蹴られている黄瀬の姿を他の人達はのんびりとした様子で見ており、その内3年生は「じゃあオレ帰ります」とまで言い出した
それを苗字は笑顔で「お疲れ様でーす」と言って見送った