第2章 変わらぬ日々
(アルミンside)
いきなりだが、僕らのクラスには校内で知らない者はいない、王子様とお姫様と呼ばれている人物がいる。
二人共僕の幼馴染みなんだけど、王子様がエレンでお姫様がリオだ。リオは男の子だけどね。
そんな王子様であるエレンがお姫様のリオへ恋していると気づいたのはついこないだのことであった。
散々女を食い散らかしてきた…こほん、失礼。
散々女の子達と遊んでいたエレンはリオが好きだと気づいた途端、ぱったりと遊ぶのを止めた。恋の力って凄いよね。
一方、お姫様のリオは中性的で女の子よりも女の子らしい外見から、女の子にモテるどころか嫉妬の対象となっている。だが、密かに男の子からは人気があるようだ…。そんな周りの目にも気づかないリオは、エレンから熱っぽい視線や言葉をかけられているのにも関わらず、1ミリ足りたとも気づいていないどころか何とも思っていないように可愛らしく笑っている。今ではその笑顔さえ憎いよ、リオ!!
周りは、早く気づいてくっつけよ!と二人を非難するどころか応援ムードになっている。いいクラスだよねとても。
そんなクラスで結成された非公式ファンクラブ「エレン応援隊」通称"エレリオ"と呼ばれている。
最近では、クラスだけではなく他の学年やクラスの子までがちらほら入隊しているという。
僕らが応援するのはただ面白いからとかそんな理由ではない。
彼らはお似合いなのだ、まさに王子様とお姫様がくっつくようなそんな感じで。リオはきっとまだ恋をしたことがないから笑ってられるんだよ。僕は確信している、必ずこの二人はくっつくと。
ガラッと教室のドアが開いた。
今日も頑張ろう、僕はそう思い気合いを入れた。