第2章 笑顔はきっと涙の後で
月山side~
「僕は、君を食べようなんて思っていない
思えない」
「月山さん……?」
「そこで、待っていてくれ」
僕が怖がったせいで君を傷つけた
君にこんな姿を見せたくなかった
こんな僕を君が庇うなんて思っていなかったから
「待って、ます…」
彼女を壁を背に座らせた
「なんだぁ?
俺たちを殺すのか?」
「な、なぁ、でもこいつ美食家だぜ?
ここは逃げよう」
「に、げる?
させない。
僕の、僕のを傷つけたのだから!!」
ガァァァンッ
シュンっ
「ぐぁっ」
「や、やめでっ」
ぐちゃ
「ぎゃぁっが」
殺す。
殺す。
ドルチェ!!!
「つ、きやまさん」
彼女の声に我に返る