第2章 笑顔はきっと涙の後で
「いやぁ近寄らないでっ
た、たすけて、たすけてぇ」
「ちょ、暴れないで!」
女性は落ち着きそうにない
こんな状況で落ち着きがあるのもおかしいけど
「いやぁぁぁ」
叫ぶと同時に立ち上がり走り出した。
逃げる獲物をこのひとたちが見逃すわけがない
「にげるな……よっ!!!」
「ぎゃっ………」
私はまばたきもわすれてた。
目の前で、人が無残な姿にされたのだ。
吐き気を催すほど
「うっ……」
声も出ない
「お前も、逃げるなよ?
ぐちゃぐちゃにされるより、
綺麗に食われた方が、いいだろ?」
「違いねぇや」
男たちはいつのまにか10人にもなっていた。
ニタニタと残る私を見て笑ってる。