第2章 笑顔はきっと涙の後で
「お買い上げありがとうございました」
「こちらこそ閉めるのにすいません…
それじゃあ」
ぺこ、と一礼して
帰る道を行く。
「ほんとに遅くなっちゃった」
私の家へは裏道を通らないといけない
遠回りをすればまだいい道にいくのだが
最近は物騒だ
そっちのほうが危険かもしれない
「仕方ない、早歩きで帰ろ」
怖くないといえば嘘になるけど
大丈夫、大丈夫。
そう頭の中で唱えた。
そんなこと唱えても
私はとっくに狙われていたんだ
「そこのお姉さん、
僕らと一緒に遊ばない?」
「え?」
その言葉に振り向けば
三人ほどの男たちが立っていた。