第1章 剣の先は、女子学院
今は、10月、肌寒くコートが必要な季節、木々には葉も散り、通学路には枯れ葉が落ちていた、それを踏む度に
「はぁ....」
溜め息ばかり吐く、寒さにじゃない、天気の悪さじゃない、今一番面倒なことにだ
「連兄、朝からそればかりです」
妹の癒々は呟く、それもそのはず、
変な仮統合がはじまったせいだ、それ以来
うちの学園には、お嬢様がチラホラ見える、連夜はそんな違和感を感じてしまい、学園生活に微妙な感覚を覚えてしまったらしい、連夜達が通う「私立各務台学園」はお嬢様学園、「結姫女子学院」と仮合併した、お互いの生徒を派遣仕合い、違う生活感を体験するという物らしいが
「イマイチ、よくわからんな....合併の何が良いんだ?向こうに男子や女子が行っただけじゃないか」
俺はまた、溜め息を吐きながら、癒々に呟く
「なら、連兄も慣れてください、私は別に、何とも思っていないので((ドヤッ」
「お前は俺以外無視してるからだろっ!?」
冷たい目をしながら、妹は舌をちょこっとだした、
ここまで俺が反対しているのは、訳がある、合併により
知らない奴らが増える、そして、剣道部が無くなってしまうこと、何故剣道部が無くなるのか、最近剣道に興味がなくなり、辞めていく生徒、三年で卒業して居なくなる先輩、やる気のない二年生、悪条件が揃っているから合併したら廃部にすると、話を聞いていたからだ、最近の悩みはそればかりじゃない、先輩の瓜生新吾は合併に賛成していて、自らクラス委員長になったり、がんばってやがるらしい、俺は相次が気に入らない、本能的に
「連兄、連兄ってば」
癒々が肘でわき腹をつつく
「なんだよ、今考え事を.....っ!」
あぁーあ、朝からかよ....
「仮統合に参加してくれる方を募集中でーす!」