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遠い記憶の中の思い出

第1章 真夏の太陽



下の階に降りていくつかの部屋の前を通りすぎ声のした方へと歩く
食堂と思われる場所に着くと共にふわあっとお味噌汁のいい匂いがした

ぐぅ~…

「あらあら、こちらまで大きなお腹の音が聞こえてますよ。さあ、こっちに座ってたくさんお食べなさい。昨日はとても疲れていらっしゃったから何も食べてないでしょう?」

さっきから僕を呼んでいる優しい声の主はどうやらこの宿の女将さんらしい

「すみません。ありがとうございます。もう昨日はなにしていたか思い出せないくらい疲れていたみたいです(笑)」

そう言うとクスクスと笑いながら女将さんは返した

「ほんと驚きましたわ、夜遅くにいきなり玄関をガタガタ叩くものですから泥棒かと思いましたわ」

疲れて覚えてないがどうやら自力でここまで来たようだ

「いやあ、すみません。どうやら道に迷ってしまったみたいで、千葉県の○○市からやってきたものなんですけどね」

「あらそうなの、千葉のどこらへん?ここも田舎だけど一応千葉よ(笑)」

またクスクスと笑いながら答える

千葉にもまだこんなに自然豊かな市があったんだな、この様子じゃ村かもしれないけど

「チーバ君の頭らへんなんですけどね(笑)」

すると不思議な顔をする女将さん
あちゃー、あの歳くらいじゃチーバ君って言ってもわからなかったかな

「ちいばくん?ごめんなさいねえ、おばちゃん最近のキャラクターとかアニメわからなくてねえ」

「あはは(^o^;)すみません。とりあえず千葉の上のほうですよ」

「そうねえ、上のほうってことはここらへんもそうなんだけど○○市ってとこは知らないねえ」

どんだけ田舎なんだよ(笑)
○○市っていえば最近じゃ栄えてきている市なのに
まあ、とりあえず千葉にいるってことはわかったから安心だ

少し休んだらここを出よう
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