第1章 001...埋まらない穴
季節は夏。
騒がしいセミの鳴き声と、
うだるような暑さは、
何かと気力を削ぐ。
(あっついなぁ…)
連日猛暑日が続いて、ニュースでも酷暑という言葉が日常的に使われている。
(クーラーつけてるのに…
何この部屋の暑さ…)
朝からクーラーをフル稼働していても、室温は未だに30℃を超えている。
やらなければならないことは、山積みなのに、
体が言うことをきかない。
病気でもなんでもないのだけれど、いわゆる気力がない。
(仕事も…あるのにな…)
幸い締切の迫る月末でもないので、気だるさに身を任せて空を見る。
(…去年の今頃は何をしてたっけ…)