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【刀剣乱舞】人ならずとも

第1章 強制召喚


『審神者』になんて…なりたくなかった……。

当初より少しは慣れた…けれど、どうにも容易には馴染めそうにない、元の生活…少女が当然のものとしてあったそれとは、あまりにも隔絶された佇まいと空気の全て……。

そんな何もかもの中で、一人の少女…○○は与えられた自室の窓から空を見遣った。

(そもそも『審神者』なんて職業、知らなかったし……)

どうしてこんなことになっているのか、それさえもが、己のことであるというのに、○○には今もって分からない。

ただ、気が付いた時には『この世界』にいた。

ここがどんな世界なのか、どんな仕組みかも知らない。
けれど、友達と一緒に歩いていた最中の、それは唐突な出来事。

不意の…立っていられないほどの眩暈に見舞われ、思わず蹲った瞬間には確かにまだ、すぐ近くに友達の声が聞こえていたことを、○○は覚えている。

「○○? 大丈夫!?」

驚いたような、慌てるような、そんな…心配してくれる友達の声……。
けれど、それが不意に遠ざかったのは、その次の瞬間…だったろうか。

いよいよ酷くなる眩暈に、ぎゅ、と目を閉じて。
しかし刹那の後には不思議なほど呆気なく、一瞬で通り過ぎた眩暈から立ち上がった時には、見知らぬ光景が目の前に広がっていた。

薄暗いそこは部屋…だったろうか。
知らない…会ったこともない人物…数名の男達がそこにいた。

「此度はかなり距離があったと思ったが、な」
「しかし、反応するとは…なかなか」

半ば感心するような、それでいて何処か嗤っているような不愉快さがそこにはあった。
だが、○○が覚えているのは、そのくらいだ。

我ながら情けない、と今更ながらに○○は己を呪ったが、突然の出来事の数々に○○は頭も心もパンク状態で、目の前の男達の顔も、その台詞も、何処か薄ぼんやりと、まるで遠くから眺めてでもいるかのような、そんな印象が残っているばかりだった。

ただ…直後に、半ば強制というのか、脅迫めいた空気の中で、言われるままに何かに触れたのは、覚えている。
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