第2章 始まり(R18)
(こんなに綺麗な男の人..初めて見た...)
苦しくなって熱い吐息をもらすと、彼は私の首筋にゆっくりと指を這わせた
「やっ...」
ビクンと体が揺れる
「期待してるんだ?」
彼の言葉に目を丸くした
「早く襲って欲しいって顔してる」
ニヤリと妖艶に笑う彼にドキリと胸が高鳴った
「そんな事っ――」
一瞬の事だった
言い返そうと口を開いた瞬間
唇を塞がれて、強引に舌が割り込んできた
「...~~っ!」
初めての舌の感触に戸惑いながら必死に逃げようとしてもまた簡単に絡めとられてしまう
何度も何度も角度を変えて
逃げる度に舌を絡められて
だんだん深くなるキスに溺れていくみたいだった...
いやらしい音をたてて唇が離れる
彼は微笑して、唾液で濡れた唇をゆっくりと舌で舐めた
「なんて顔してんだよ」
「っ...!は、離して!」
ハッと我に返り鋭く睨む強気な私に対して彼は終始冷静だった
「女は素直な方が可愛いと思うけど?」
クスッと笑う彼を負けじと睨み続けるが
顔が熱くなるのが分かった
(嫌だ...私、いま絶対顔真っ赤だ...)
「言っただろ。俺の事二度と忘れないようにお前に刻み込んでやるって...」
低く囁かれた声に...全身が震えた